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暮らし2026年5月6日 更新8分で読了

家賃いくらまで払える?年収別の判断基準と「賃貸 vs 持ち家」の選び方

「家賃は手取りの3割」は古い目安

長く言われてきた「家賃は手取りの3割まで」というルール。 実はこの目安、社会保険料が今より低かった1990年代の感覚で、現代の家計では破綻リスクが高すぎます。

社会保険料は2002年から毎年上がり続け、年収500万円なら手取りは年収の**75〜78%**程度。 ここから家賃3割を出すと、可処分所得の45%が住居費という危険水準になります。

現代の妥当ラインは、手取りの23〜26%が安全圏28%が上限と考えるのが現実的です。 具体的な金額は 家賃の妥当ライン 計算機 で年収・家族構成から逆算できます。

年収別の家賃妥当ラインの目安

年収(額面)月手取り目安安全圏家賃(手取り25%)上限家賃(手取り28%)
300万円約20万円5.0万円5.6万円
400万円約26万円6.5万円7.3万円
500万円約32万円8.0万円9.0万円
600万円約38万円9.5万円10.6万円
800万円約50万円12.5万円14.0万円
1,000万円約62万円15.5万円17.4万円

これは独身・扶養なしの目安です。 子どもがいる場合は教育費を考慮して、上記の80〜90%が現実的な上限になります。

共働き世帯は「合算手取り」ではなく「片方手取り」を基準にする

これが共働き世帯で最も見落とされやすいポイント。

合算手取りで家賃を決めると、出産・育休・転職・離婚などで片方の収入が止まったときに即破綻します。 **「主たる稼ぎ手の手取りで25%以下」**を一つの安全基準にすると、ライフイベントへの耐性が高まります。

例:夫年収500万+妻年収400万・合算手取り約58万円

  • 合算25%基準:14.5万円までOK → ライフイベント耐性低い
  • 主稼ぎ手25%基準:8.0万円までOK → 育休・転職にも耐えられる

家賃8.0万円と14.5万円では物件のグレードが大きく違いますが、家計の安全弁としては前者が圧倒的に有利です。

家賃以外の住居費を忘れない

「家賃」だけで予算を組むと、実際の住居費はその1.2〜1.4倍に膨らみます。

項目月額の目安
共益費・管理費3,000〜10,000円
駐車場(必要な地域)5,000〜30,000円
火災保険1,000〜2,000円
24時間サポート費用(強制加入)1,000〜2,000円
インターネット4,000〜6,000円(家賃込みでない場合)

これらを含めた月額住居費の合計が手取りの28%を超えないように設計するのが、現代の正しい判断基準です。

賃貸 vs 持ち家|損益分岐の考え方

「家賃を払い続けるなら買った方が得」は地域とライフプランに強く依存します。

持ち家が有利になる典型ケース

  • その地域に20年以上住む確信がある
  • 地価が下がりにくいエリア(駅近・大都市近郊・人気学区)
  • 共働きで年収700万円超 × 2人(住宅ローン控除を最大化できる)
  • 65歳までにローン完済できる年齢

賃貸が有利になる典型ケース

  • 転勤・ライフイベントで5〜10年内に引越す可能性が高い
  • 地価が下落傾向のエリア(地方郊外・住宅供給過剰地)
  • 共働きでも片方が短期で退職予定
  • DINKsで子なし → 大型住宅の必要なし

実額の損益分岐は 家賃 vs 持ち家 比較 計算機 で30年スパンの総コストを比較できます。

持ち家を選ぶときの「上限借入額」の決め方

「銀行が貸してくれる額」と「家計が安全に返せる額」は違います。 銀行は年収の7〜8倍まで貸してくれますが、安全圏は年収の5倍程度です。

年収銀行融資の上限目安安全圏借入額
500万円3,500〜4,000万円2,500万円
700万円4,900〜5,600万円3,500万円
1,000万円7,000〜8,000万円5,000万円

共働きでペアローンを組む場合は ペアローン比較 計算機世帯の合算返済比率が手取りの25%以下に収まるか確認しましょう。

家賃決定の3ステップ

ステップ1|手取りを正しく把握する

「年収」ではなく「手取り」で考える。 ボーナス込み年収から、社会保険料・所得税・住民税を引いた額が出発点です。

ステップ2|共働きでも「片方の手取り」基準にする

ライフイベント耐性を最優先に。 「合算手取りの25%」は、共働きが永続することを前提にした楽観的な数字です。

ステップ3|家賃以外の住居費を含めた合計で判断する

家賃 + 共益費 + 駐車場 + ネット = 真の住居費。 この合計が手取りの28%を超えないように設計する。

まとめ|失敗しないための3つの問い

  1. 主たる稼ぎ手の手取りで25%以下に収まっているか?
  2. 家賃以外の住居費を含めた合計で計算しているか?
  3. 5年以内のライフイベント(出産・転職・引越し)に耐えられる水準か?

3つ全部YESなら、その家賃は「払えるけれど無理してない」健全なライン。 1つでもNOがあれば、もう一度数字で見直す価値があります。

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