計算屋
住宅・お金更新 2026年4月28日

ダブルワーク社会保険判定 計算機 — 2社勤務時の社保加入・按分・扶養影響を試算

2社勤務時の社会保険加入要件(4分の3要件・短時間労働者要件)を自動判定し、「二以上事業所勤務届」の要否、保険料の月給按分、配偶者扶養(130万円の壁)への影響まで試算します。日本年金機構の届出基準、健康保険法第23条、2024年10月以降の社会保険適用拡大を反映したシミュレーターです。

計算機

入力

事業所1(本業)

時間

事業所2(副業)

時間

40〜64歳は介護保険料が追加されます

%

協会けんぽは9.5〜10.5%、組合健保は6〜10%

計算結果

判定シナリオ

二以上事業所勤務(ダブル加入)

合算月給 ¥450,000 / 年収 ¥5,400,000

月額社会保険料(自己負担分)

合計
¥65,813
事業所1負担
¥51,188
事業所2負担
¥14,625

事業所1の判定

✓ 加入必須

フルタイム基準(週30時間以上・2ヶ月超雇用)に該当するため社保加入必須。

事業所2の判定

✓ 加入必須

短時間労働者要件(週20時間以上・月8.8万円以上・51人以上事業所・2ヶ月超・非学生)に該当するため加入必須。

推奨アクション

  • 「二以上事業所勤務届」を10日以内に主たる事業所の管轄の年金事務所へ提出してください。
  • 保険料は合算月給を元に算定後、各社の月給比で按分されます。
  • 健康保険証は主たる事業所の保険者から1枚のみ発行されます。

※ 日本年金機構「二以上事業所勤務届」基準、健康保険法第23条、厚労省「社会保険適用拡大」(2024年10月~51人以上)に基づく概算。2026年10月以降は月8.8万円要件撤廃予定。正確な判定は年金事務所または社会保険労務士へご相談ください。

この計算機で何がわかるか

「本業+副業で社保はどうなる?」「副業先で社保加入したら手取り減る?」「配偶者の扶養から外れる?」を、事業所1・事業所2の月給・労働時間・規模・契約期間 から一気通貫で判定できる計算機です。

日本年金機構の「二以上事業所勤務届」基準、健康保険法第23条、厚労省「社会保険適用拡大」(2024年10月~51人以上、2026年10月~月8.8万円要件撤廃予定)に基づき、両社の社保加入要否ダブル加入時の保険料按分配偶者扶養への影響(130万円の壁)推奨アクション までを具体的な数字で提示します。

4つのシナリオ

① ダブル加入(二以上事業所勤務届が必要)

両社で加入要件を満たすケース。例:本業フルタイム(週40時間)+副業(週20時間以上・月8.8万円以上・51人以上事業所)。主たる事業所を1つ選び、10日以内に「二以上事業所勤務届」を提出。保険証は1枚のみ発行され、保険料は合算月給を元に算定後、各社の月給比で按分されます。

② 片方のみ加入

片方だけ要件を満たすケース。例:本業フルタイム+副業週10時間。もう一方の収入は所得税・住民税の対象。年末調整は1社、副業所得が年20万円超なら確定申告必須。

③ 両方とも対象外

両社とも要件を満たさないケース。例:両方週15時間以下。国民健康保険・国民年金に自分で加入が必要(自治体に問合せ)。配偶者の扶養に入っていれば扶養継続可。

④ 配偶者の扶養から外れる年収

両社とも社保加入対象外だが、合算年収が130万円(または180万円)を超えるケース扶養から外れて国保・国民年金に自分で加入するか、勤務時間を増やして社保加入を選ぶ判断が必要。

加入要件の根拠と計算式

4分の3要件(健康保険法第3条)

正社員の所定労働時間・日数の4分の3以上で加入義務発生。実務上は 「週30時間以上+2ヶ月超雇用見込み」 で判定するケースが多い。フルタイムに近い働き方の人が対象。

短時間労働者要件(2024年10月~)

以下の全ての条件を満たす短時間労働者は社保加入義務(厚労省「社会保険適用拡大」):

要件内容
週労働時間20時間以上
月給8.8万円以上(残業代・賞与・通勤手当除く)
雇用見込み2ヶ月超
事業所規模厚生年金被保険者51人以上
学生学生でない

2026年10月以降の改正案:月8.8万円要件撤廃、事業所規模要件も段階的に縮小予定(厚労省)。

二以上事業所勤務届の手続き

該当した日から10日以内に主たる事業所を管轄する年金事務所へ提出。主たる事業所を1社選択し、合算した報酬月額で標準報酬月額を算定。健康保険証は主たる事業所の保険者から1枚のみ発行

保険料の按分

合算月給での標準報酬月額を元に算定し、各社の月給比で按分:

  • 本業月給35万円 + 副業月給10万円 = 合算45万円
  • 標準報酬月額 44万円 → 健保・厚年算定
  • 本業:35/45 = 77.78%、副業:10/45 = 22.22% で按分

配偶者扶養(130万円の壁)の判定

2社の合算年収で判定

状況限度額結果
通常130万円超えると扶養外れ
60歳以上 / 障害者180万円超えると扶養外れ
一時的な収入超過〜2年間連続証明で扶養継続可(2023年改正)

扶養から外れた後の選択:

  • 自分の会社で社保加入要件を満たす場合:勤務先の社保加入
  • 満たさない場合:国民健康保険・国民年金に自分で加入(年20〜30万円程度)

ケース別の例

ケース1:本業フルタイム + 副業(51人以上の会社で週20時間)

  • 本業:月給35万円、週40時間、500人 → 加入必須(4分の3要件)
  • 副業:月給10万円、週20時間、100人 → 加入必須(短時間労働者要件)
  • 両社加入 → 二以上事業所勤務届 必要
  • 合算月給45万円、標準報酬月額44万円
  • 健保 約5.4万円・厚年 約8.0万円・雇用 約0.25万円・合計 約13.7万円/月
  • 本業負担:約10.6万円、副業負担:約3.1万円

ケース2:本業フルタイム + 副業(30人の会社で週20時間)

  • 本業:月給35万円、週40時間、500人 → 加入必須
  • 副業:月給10万円、週20時間、30人(51人未満) → 加入対象外
  • 片方のみ加入
  • 副業の10万円は所得税・住民税の対象
  • 副業所得 年120万円 > 20万円 → 確定申告必須

ケース3:両方週15時間のパート(合算年収100万円)

  • 事業所1:月給5万円、週10時間
  • 事業所2:月給5万円、週10時間
  • 両方とも加入対象外
  • 配偶者の扶養に入っていれば扶養継続(年収100万円 < 130万円)
  • 国保・国民年金は配偶者扶養で免除

ケース4:配偶者の扶養+ダブルワークで合算150万円

  • 事業所1:月給8万円、週12時間
  • 事業所2:月給5万円、週8時間
  • 両方とも加入対象外(週20時間未満)
  • 合算年収 156万円 > 130万円 → 配偶者の扶養から外れる
  • 自分で国保・国民年金に加入(年30万円程度の負担増)
  • 「働き損」状態 → 130万円未満に調整 or 社保加入できる働き方に切替

ケース5:本業週30時間 + 副業週25時間(同規模会社)

  • 本業:月給25万円、週30時間、200人 → 加入必須(4分の3要件)
  • 副業:月給15万円、週25時間、200人 → 加入必須(短時間労働者要件)
  • ダブル加入 → 二以上事業所勤務届 必要
  • 合算月給40万円、標準報酬月額41万円
  • 月の社保負担 約12万円(本業7.5万・副業4.5万)

よくある誤解・注意点

  • 「副業先には社保加入の事実を伝えなくていい」は間違い:年金事務所側で勤務状況を把握できないため、本人が「二以上事業所勤務届」を提出する義務があります。未提出は法令違反で、後から発覚すると遡って保険料を請求されることも。
  • 「副業バレを防ぐため社保加入したくない」:副業バレ防止策としては**①住民税を「自分で納付」**にする、②副業を業務委託(雇用契約でない)にするが確実。社保加入を避けるために雇用契約を分散すると将来の年金が減少します。
  • 「ダブル加入で保険料が2倍になる」は誤解:合算月給を元に算定するため、1社で同額もらう場合と保険料はほぼ同じ。標準報酬月額の等級が上がる場合のみ若干増加。
  • 「健康保険証が2枚もらえる」は誤解主たる事業所から1枚のみ発行。副業先からは保険証は出ません。
  • 「主たる事業所は給与が高い方を選ぶ」は不正確本人が選択可能。健保組合・協会けんぽ等の保険者によってサービス・付加給付が異なるため、保険者の質で選ぶのもアリ。
  • 「130万円の壁で働き控えする」は再考の余地あり150万円以上稼いで社保加入する方が、将来の年金額が増えてトータルで得になるケースが多い。「働き損」になるのは130万円〜150万円の狭いゾーンのみ
  • 「2026年10月の改正で副業しにくくなる」:月8.8万円要件撤廃で週20時間以上の副業はほぼ全てが社保対象に。副業を週20時間未満に抑えるか、業務委託契約に切り替えることが事実上の対応策。
  • YMYL注意:本計算機は教育目的のシミュレーターであり、個別の社会保険・税務助言ではありません。正確な判定は会社の人事労務担当・年金事務所・社会保険労務士にご相談ください。

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参考資料

よくある質問

操作・計算根拠まわりでよく聞かれるポイント